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幹細胞治療は無意味だった?正しい老化の治し方

若返りの泉、オブジェ

老化とは?

老化した肌はどういう状態にあるか?

◇老化細胞の蓄積
◇幹細胞数の減少
◇幹細胞の劣化
◇真皮組織構造の崩壊
ざっと列挙するとこのようになる。
以下、年齢逆行へ向け解決策を提示していく。

幹細胞

老化細胞の除去

老化細胞は分裂を停止した細胞であり、炎症と老化の元となるSASP因子を周囲に撒き散らす。 老化細胞だらけの悪環境では他の細胞は正常に機能しづらい。真っ先にこれを除去しなければならない。

マクロファージ

老化細胞の除去はマクロファージが担っている。 マクロファージは免疫細胞で、老化細胞の他にウイルスや過剰な栄養素も処理している。
高脂肪な食生活をしているとマクロファージは過剰な栄養素の分解に追われ、 病原菌や有害な細胞の排除が疎かになる。 風邪を引くと食欲が失せるのは理に適っているというわけだ。


絶食療法

マクロファージを活性化させるためには3日間水以外摂取しないだけでいい。 肝臓に溜め込まれたグリコーゲンは24時間もすれば枯渇し、 栄養源がケトン体へと切り替わる。その際、血液が酸性に傾き 頭痛や吐き気に襲われるアシドーシスという現象が起こるがそこは我慢。 その間にも体内ではマクロファージが古びた細胞や細菌をタンパク質に変えようと大掃除を始めている。 また、3日間の絶食というのはマクロファージが新生される目安でもある。


オートファジー

さらなるメリットがある。長時間の空腹は細胞にオートファジーを促す。 オートファジーとは自分自身を食らうという意味であり、 外部から供給されなくなった栄養素の代わりとして細胞内部の不要物を分解し作り変える機構のことだ。 細胞はリフレッシュ。ミトコンドリアも新生される。
マクロファージの活性化とオートファジーにより体内は浄化され新たな細胞が生まれる土壌が整う。

血小板

幹細胞を増やす

幹細胞の数は表皮におけるヒアルロン酸の量やターンオーバーの周期などに相関している。 若返るためには幹細胞の数を元に戻す必要がある。

幹細胞治療

現状最もグレードの高い美容療法の一つ。
腹部や太腿から脂肪細胞を採取し、そこから幹細胞を取り出し培養したものを体内に戻す。
費用は安くとも150万円程度。若いうちに採取し冷凍保存しておくことを勧めるクリニックもある。
しかし結論から言ってこの療法では意図した効果は望めない。 培養した幹細胞を患部に注入しても、定着するのはごく一部。ほとんどは死滅する。 さらにせっかく定着した数%の幹細胞も2週間もすれば同じ運命を辿る。


表皮水泡症の例

だが希望はまだある。
表皮水泡症の患者は生まれつき表皮を真皮に繋ぐタンパク質を作れないため、 少し刺激を受けるだけで基底膜から上が丸ごと剥がれてしまう。 表皮幹細胞は基底膜の上に並んでいるのでそれを丸ごと失うということは、 新たな表皮が二度と作られないことを意味する。
にもかかわらず患部を適切に保護するだけで、表皮は少しずつ再生していく。 外部から幹細胞がリクルートされているからだ。 細胞が大量に壊死すると、壊死した細胞の核が血管内にばら撒かれる。 骨髄はそれをシグナルとして受け取り、幹細胞を血中に放出する。 幹細胞は血流に乗って体内を巡り、損傷した細胞の分泌物を目印にして 患部に辿り着く。


ダーマペン

創傷を作ればいいということならダーマペンは打ってつけだ。 ダーマペンの本来目的とするのは、微細な針で肌に穴を開けることにより 自然治癒力を呼び覚まし、傷跡やニキビ跡を改善するというものだ。
針の長さは皮膚の厚みにより調節可能。最も短い設定でも真皮に到達する。
真皮が損傷を受けると線維芽細胞はコラーゲンを産生し組織を修復しようとする。
壊滅していたコラーゲン構造に修復のきっかけが与えられ、しわやたるみが改善。 さらに真皮と表皮の連絡が密になることで滞った代謝も改善する。


細胞競合

残るは幹細胞劣化の問題だが、表皮には細胞競合という仕組みがある。 隣接した幹細胞が互いを比べ適応度の高い幹細胞が適応度の低い 幹細胞を押し出し、空いたスペースに自らを複製するというものだ。 この仕組みにより表皮は恒常性を維持している。
骨髄からリクルートされた幹細胞は紫外線によるDNAの劣化を受けていないため、 定着させることができれば、やがてそのクローンが表皮に広がることになる。